COLUMNコラム
TOP/コラム/『元経営共創基盤CEOが明かす 赤字企業を3ヶ月で黒字化させた秘密の経営改革』
2025年02月27日

『元経営共創基盤CEOが明かす 赤字企業を3ヶ月で黒字化させた秘密の経営改革』

事業再生

経営不振に陥った企業を短期間で立て直すための本質的な改革手法についてお伝えします。今回は実際の経営改革の現場で得られた知見をもとに、具体的な再建のステップをご紹介いたします。

第一に、キャッシュフロー改善に向けた即効性のある施策の実行です。在庫の適正化や債権回収期間の見直し、支払いサイトの調整など、まずは手元資金の確保を最優先します。

第二に、事業ポートフォリオの選択と集中です。収益性の低い事業からの撤退判断を迅速に行い、経営資源を主力事業に集中投下することで、企業全体の収益力を向上させます。

第三に、組織構造の最適化です。管理部門の統廃合や意思決定プロセスの簡素化により、経営のスピードを上げながら固定費を削減します。

第四に、社員のマインドセット改革です。危機意識の共有と方向性の明確化により、全社一丸となった改革の推進力を生み出します。

具体的な成功事例として、製造業A社では以下の施策を実施しました

1. 工場稼働率の向上による固定費負担の軽減
2. 不採算取引の見直しと取引条件の改善
3. 間接部門の業務効率化による人件費適正化
4. 新規事業開発部門の立ち上げによる成長戦略の構築

これらの施策により、売上高営業利益率は-5%から+3%へと改善し、財務体質の強化に成功しました。

重要なポイントは、短期的な収益改善と中長期的な成長戦略のバランスです。単なるコスト削減だけでなく、将来の成長に向けた投資も怠らないことが、持続的な企業価値向上につながります。

また、改革を成功に導くためには、経営陣の強いリーダーシップと現場の理解・協力が不可欠です。オープンなコミュニケーションを通じて、改革の必要性と目指すべき方向性を共有することが重要です。

経営改革は一朝一夕には成し遂げられませんが、明確なビジョンと具体的な実行計画があれば、必ず道は開けます。企業再生の現場で得られた経験をもとに、真の企業価値向上に向けた改革の本質をお伝えしました。

【監修者】ブルーリーフパートナーズ
代表取締役 小泉 誉幸

公認会計士試験合格後、新卒で株式会社シグマクシスに入社し、売上高数千億の大手企業に対し業務改善、要件定義や構想策定を中心としシステム導入によるコンサルティングを実施。その後、中堅中小企業の事業再生を主業務としているロングブラックパートナーズ株式会社にて財務DD、事業DD、再生計画の立案、損益改善施策検討に従事。ブルーリーフパートナーズ株式会社設立後は加え税理士法人含む全社の事業推進を実施。
・慶應義塾大学大学院商学研究科修了

事業が厳しいと感じたら、早めの決断が重要です。
最適な再生戦略を一緒に考え、実行に移しましょう。